”仮想通貨”というと「投資」の対象として思い浮かべる人が多いかもしれないですね。
ですが「通貨」の名の通り、仮想通貨は決済にも使えます。
とはいえ、仮想通貨決済はあまり普及していないのが現実ですよね…。
投資対象とされているイメージがつよい仮想通貨ですから、
このように疑問をもっている人も多いはず。
というわけで、この記事では仮想通貨を決済手段として使う方法について紹介します。
決済手段のひとつとして仮想通貨に興味がある人はぜひチェックしてみてくださいね!
目次
キャッシュレス決済手段としての「仮想通貨」
キャッシュレス決済にはさまざまなサービスや手段がありますが、中でも仮想通貨決済とはどのようなものなのでしょうか?

仮想通貨決済ができる店舗は実際には増えているものの、クレジットカード決済やスマホ決済に比べるとまだまだその数は少なく、仮想通貨で決済をしたことがある人はあまりいないかもしれません。
とはいえ、仮想通貨の今後の発展によっては国際的に使える決済手段になる可能性があります。
仮想通貨はまだまだ決済手段としては発展途上のものですが、伸び代は大きく今後に期待できそうですよね。
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仮想通貨決済できる店舗
2019年5月時点で仮想通貨決済ができる店舗には次のような店舗があげられます。
大手企業はもちろん、小規模な店舗でも導入しているお店があるのでぜひチェックしてみてくださいね。
ビックカメラ
大手家電量販店のひとつであるビックカメラでは、2017年4月よりビットコインによる仮想通貨決済サービスを提供しています。
決済にはbitFlyerが提供しているシステムを採用しています。
1回あたりの決済上限金額は300,000円です。
決済方法
決済方法は「ビットコイン決済」と店員さんに伝え、ビックカメラの端末に表示されるQRコードをbitFlyerのアプリでスキャンするだけです。
とてもシンプルですよね。
ビックカメラ全店で仮想通貨払いに対応しているので、ビックカメラで決済をするときにはぜひ参考にしてみてくださいね。
ニチガス
大手都市ガス・プロパンガス事業社のニチガスでもビットコインで決済ができます。
毎月のガス料金をビットコインで支払えるんですよ。
ニチガスもビックカメラと同様で、bitFlyerのシステムを採用しています。
あらかじめbitFlyerウォレットを準備しておきましょう。
なお、口座振替やクレジットカード払いとは異なり、毎月手動で支払う必要があるので未納にならないようにご注意くださいね。
DMM.com
DMM.comではDMMポイントをチャージするときビットコイン決済を選択できます。
チャージ方法も簡単で、支払い方法選択時に「ビットコイン」を選ぶだけなので迷うことはないでしょう。
DMMではCoincheckの決済システムを利用しているので、Coincheckのアプリを利用すると円滑に決済できます。
湘南美容クリニック
湘南美容クリニックで決済可能な仮想通貨はビットコインです。
こちらもビックカメラなどと同様、bitFlyerのシステムを採用しています。
日本国内にある全ての湘南美容クリニックで、2,000,000円を上限として決済できるので投資益で支払いたい人にはピッタリですね。
ここまでで紹介した店舗はあくまでも一例で、この他にもさまざまな店舗で仮想通貨払いができる店舗やサービスがあります。
日本国内のみならず、世界中で仮想通貨で決済できる店舗が増えると予想されるので、投資で利益がある人などは定期的にチェックしておきたいですね。
仮想通貨で決済する方法
ここでは決済手段として仮想通貨で支払うための手順を紹介します。
1 ウォレットを準備する
まずは仮想通貨を保管するためのウォレットを準備しましょう。
オンライン決済で利用するならPCにインストールして使うタイプのウォレットでもOKですが、出先で決済すること考えるとモバイルウォレット(スマホで使うウォレット)を準備しておくのがおすすめです。
主に日本国内で使う予定がある場合、bitFlyerとCoincheckのアプリと長期保管用のモバイルウォレットの3種類を準備しておくのがいいでしょう。
2 仮想通貨を準備する
続いて決済に使う仮想通貨を準備しましょう。
仮想通貨決済で最も多く使われている仮想通貨はビットコインなので、ビットコインを準備しておくのがおすすめです。
仮想通貨取引所でビットコインを購入し、準備したウォレットに送金します。
bitFlyerやCoincheckで購入した場合は、決済で使う分を残し、残りを別に準備したモバイルウォレットに移しておくのがいいでしょう。
決済用と保管用にウォレットをわけておくことによって、クラッキングなどのリスクから仮想通貨を守ることができます。
すでにモバイルウォレットで保管している場合は、決済に使う分のビットコインをbitFlyerやCoincheckに移しておくと決済が円滑にすすみます。
3 加盟店で決済する
仮想通貨の準備が完了したら、実際に加盟店で決済してみましょう。
加盟店で買い物をし、支払い時に「ビットコイン払い」と店員さんに伝えてくださいね。
店舗によってはビットコイン以外の仮想通貨であるイーサリアムやライトコイン、ビットコインキャッシュに対応している店舗もあります。その場合は決済で使う仮想通貨の種類も伝えましょう。
その後の流れは使用するウォレットアプリによって、次の2つの決済方法に分かれます。
3-1 QRコードをスキャンする
bitFlyerの決済システムを採用している店舗でbitFlyerアプリから支払う場合など、同一アプリでの決済の場合、店舗側の端末に表示されているQRコードをスキャンするだけで決済は完了します。
決済は即時に完了し、決済時の仮想通貨のレートにしたがって支払われます。
3-2 指定アドレス宛に仮想通貨を送金する
店舗の決済システムとは別のアプリから支払う場合は、指定されたアドレス宛てに仮想通貨を送金しなければなりません。
仮想通貨の種類によって送金先のアドレスが異なり、間違えて送金してしまうと仮想通貨が永久に失われてしまい、決済が完了しないので注意が必要です。
この方法で支払う場合は、送金先アドレスをコピペで入力し、送金する仮想通貨の種類も間違えないようにするなど十分に注意して決済してくださいね。
4 決済完了
無事に送金が終わると決済完了です。
指定アドレス宛てに仮想通貨を送金する方法の場合は、決済が完了するまでに時間がかかることがあるので注意してください。
仮想通貨決済のメリット
決済手段として仮想通貨払いするメリットは次の通りです。
両替せずに世界中で決済可能
仮想通貨決済の最大のメリットは「両替不要」だということです。
日本国外の店舗やECサイトで仮想通貨払いする場合、日本円を現地通貨に両替したり、カード会社に為替手数料を支払う必要はありません。
仮想通貨決済に対応してさえいれば、両替することなく世界中の店舗ですぐに決済できるので利便性に優れています。
送金手数料以外の手数料を取られることもないので安心して利用できるでしょう。
投資益で買い物できる
仮想通貨投資をしている場合、投資益で買い物することができます。
うまく使えば投資で増やした資産で買い物ができるのでとてもお得だといえるでしょう。
スマホ決済のひとつの手段として有用
モバイルウォレットを使って決済をすれば、決済手続きがスマホ1つで完了します。
カード類を持ち歩く必要はないので、便利に利用できるでしょう。
仮想通貨決済が世界中で普及すれば、QRコード決済と並んでスマホ決済のひとつとしてますます発展していきそうですね。
仮想通貨決済のデメリット
世界中で使えて両替がいらないことが魅力の仮想通貨決済ですが、いくつかデメリットもあります。
価格変動が激しく通貨としての信頼性が低い
仮想通貨はリリースされてから日が浅く、投資の対象にもなっているため、通貨自体の価格変動が激しいというデメリットがあります。
仮想通貨が安いときに買い物をしてしまうと大幅に損をする可能性があるので、買い物するタイミングはかなり重要だと言えるでしょう。
さらに、店舗側にとっても価格変動は大きなリスクとなるため、市場価格が安定しないうちは仮想通貨決済は普及しない可能性があります。
投資益での買い物は課税対象
日本の所得税法によると、投資益で買い物した場合は「雑所得」として利益分に所得税が課税されます。
そのため、買い物するたびに支払額と投資額から利益を計算する必要があります。
仮想通貨投資で得た利益を申告しないと「脱税」になります。
日本国内に居住している人は十分に注意しましょう。
仮想通貨の利益に関する法律は国によって異なります。
居住国の法律がどのようになっているかを調べた上できちんと納税してくださいね。
誤送金などのリスクがある
仮想通貨を送金するとき、指定されたアドレスを入力する必要がありますが、この入力時にミスをしてしまい、誤送金してしまうリスクがあります。
誤送金すると決済が完了しない上、さらに送金したはずの仮想通貨も失ってしまいます。
仮想通貨で決済する場合は、送金先のアドレスを必ずコピペで入力し、さらに間違っていないかどうかを目視で確認するのがおすすめです。
特に高額の買い物をする場合は、送金ミスが致命傷になります。絶対にミスをしないようにしましょう。
通貨によってはスケーラビリティ問題がある
仮想通貨におけるスケーラビリティ問題とは、送金の混雑によって送金完了までに時間がかかったり、送金手数料が高騰することがある問題です。
一例としてビットコインの場合、混雑状況によっては送金完了までに数十分~数時間かかることがあります。
このように送金に時間がかかりすぎると、実用的な決済手段とはいえませんよね。
決済手段として普及すればするほどスケーラビリティ問題は深刻化するので、何らかの対策が求められています。
ブロックチェーンなどの仮想通貨の基本システムの性能向上には時間がかかるので、リップルなどの処理速度に優れた仮想通貨を導入することが即効性のある対策といえるかもしれません。
仮想通貨を「通貨」として利用するのは現実的?
仮想通貨決済の方法やメリット・デメリットを考えると、仮想通貨は徐々に社会に浸透してきてはいるものの、現実的な決済手段として広く使われるようになるためにはまだ時間がかかるといえるでしょう。
とはいえ、投資対象のひとつとしてみられている仮想通貨ですが、近年決済手段として使える店舗が増えてきているのは事実です。
今後価格変動が落ち着き、決済可能な店舗が増えていけば新たな決済手段のひとつとして重要な社会インフラになる可能性はありますよね。
今後仮想通貨がどんどん広まっていけば、国境を超えて円滑に決済できる決済手段として多くの店舗やサービスで採用されるようになるでしょう。
そうなればキャッシュレス決済の手段のひとつとして、為替に影響されない便利な決済手段となりそうです。